- 目標達成に不安を抱えている。
- 物事は楽観主義のほうがうまくいくと思っている。
- ネガティブ思考は良くないと思っている。
- 目標達成への正しい姿勢を知りたい。
二つの楽観主義
目標達成を目指すために、楽観的な思考を持つことは良いことなのでしょうか。
確かに、「私は夢を叶えることができる」「目標を達成する力がある」とポジティブに考えることは、モチベーションを保つ上で役に立つでしょう。
しかし、ここで注意しなければならないのは、過度なポジティブ思考になってしまうことです。
実は、「夢はかんたんに叶う」「望めば手に入る」と安易に考えると目標達成率が下がる傾向があるのです。
引き寄せの法則のワナ
最近、「引き寄せの法則」なる言葉が流行しましたね。
引き寄せの法則の要点は、
- 達成したいことを思い続けることで、夢が叶う、成功を引き寄せることができる
というものです。
「引き寄せの法則」自体には、様々な考え方があるでしょう。
しかし、この言葉には、聞く人の目標達成に対する姿勢に悪い影響を与えるニュアンスが含まれています。
つまり、目標達成をさも簡単なことのように錯覚させる効果があるのです。
目標達成が簡単なことのように思えれば、人は安心します。
結果、油断が生まれ、目標達成のための努力を怠ることに繋がってしまいます。
引き寄せの法則が人々を魅了するのは、その手軽さゆえに、安心感を得られるからに過ぎないのです。
では、目標達成のためにはどのような心持ちでいることが最適なのでしょうか。
詳しく解説していきます。
目標達成に必要な適度な自信とは
目標達成に必要なのは適度な自信。自己効力感です。
自己効力感とは、
- 課題に対して、根拠のない自信ではなく、過去の成果や、経験から湧き出るような自信
のことです。
「目標達成は困難を伴うだろうが、自分なら乗り越えることが出来るだろう」という、達成への緊張感を持った自信が必要なのです。
また、楽観主義の全てがダメなわけではありません。
はじめに説明したように、ある程度の楽観思考は目標へのモチベーションを上げる効果があるのです。
つまり、ここで私たちが持つべき目標達成への姿勢が具体化されます。
それは、
- 現実的な楽観主義になる
ということです。
現実的楽観主義と非現実的楽観主義
これまでの話から、楽観主義は以下の2つに分類されます。
現実的楽観主義 | 適度な楽観主義。目標達成は簡単ではないが自分の努力次第で達成できる自身がある状態。 |
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非現実的楽観主義 | 過度な楽観主義。目標達成のハードルを下げることで安心感が得られる。 |
例えば、AさんとBさんが就職活動をしているとします。
Aさんは、現実的楽観主義者で、就職活動への不安を感じていますが、一方で大学での活動を通して成長した自分なら、乗り越えられ壁だという自信を兼ね備えています。
Bさんは、非現実的楽観主義者です。Bさんも就職活動への不安を感じてはいましたが、その不安を打ち消すかのように、根拠のない自信で身を守っていました。
そしてそのうち、本当に目標が簡単なものであるかのような錯覚に陥ってしまっています。
その後、Aさんは適度な緊張感と自信のバランスの中で、慎重に努力を重ねるはずです。
不安感から、繰り返し面接の練習をするでしょう。一度、選考に落ちたとしても、乗り越える自信があるため、何度でも挑戦するでしょう。
一方で、Bさんは 、目標達成のハードルを下げることで、不安感を消してしまいました。ハリボテの自信をつけることで、就活に臨むことになるでしょう。
当然、就職活動がうまくいくのはAさんですよね?
もちろん私達が取るべき姿勢は、現実的楽観主義です。
現実的楽観主義になるには?
では、どのようにすれば現実的楽観主義になれるのでしょうか。
重要なポイント以下です。
- 目の前の課題から逃げないで分析する
- その課題がどの程度のものなのか検討する
- 結果の予測だけでなく、過程の予測も行う
つまり、困難から目を背けないで、どのようにすれば乗り越えられるのか検討を重ねるということです。
良い結果を予測するだけでなく、その過程でどのような困難があり、どのように乗り越えられるだろうかと予測することも効果があります。
ここで、課題や、困難を考えることはネガティブな行為ではないのです。
現実に、偉業を達成してきた人たちは、軽々とこなしてきたわけではありませんよね。むしろ様々な障害を乗り越えて来たはずです。
現実離れせず、地に足のついた自信を持ち、地道に努力を重ねた人がほとんどなのです。
まとめ【適度な自信を持つ、現実的楽観主義になろう】
- 目標達成に適している姿勢は、現実的楽観主義
- 適度な不安と、自信のバランスが目標達成の鍵
次回もお楽しみに。