こんにちは、トモです。
ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代 では、オリジナリティ溢れるアイデアでイノベーションを起こした人々にどのような特徴があるのか著者の研究成果が記されています。
今回は、オリジナリティのあるアイデアを生む思考法について解説します。
- オリジナルの概要を知りたい人
- アイデアが生まれる思考方法を知りたい人
興味ある方は続きをどうぞ。
妥当性の論理【自分ならどうするか思考】
早速、結論を言います。
オリジナリティ溢れるアイデアを生むには、
- 妥当性の論理を身につける
です。
妥当性の論理は簡単に言うと、自分ならどうするかという問いに答えていく思考法です。
詳しく説明していきます。
妥当性の論理と結果の論理【個を求めるかベストを求めるか】
いきなり難しい言葉でわかりづらいですよね。
妥当性の論理は、何かを考える時に、
- 自分の性格や、人間性に従う決定をする思考
のこと。
対称的に、ベストな決定は何かを中心に考える思考を、結果の論理と言います。
妥当性の論理 | 自分ならどうするか? |
結果の論理 | ベストな方法は何か? |
例えば、野球の試合。
あなたのチームは攻撃側で、あなたは塁に出ています。
あなたは、盗塁を成功させる自信があるし、この場面では盗塁をしたいと思っています。
しかし、監督からは、盗塁のサインは出ていません。
ここで、上の二つの思考に沿うと以下のように考えられるでしょう。
- 結果の論理:「監督の判断はチームの最善策なはずだ、独断はチームのためにならない。ここは、盗塁せずにしよう。」
- 妥当性の論理:「盗塁は自分の武器だ。自分の力なら盗塁を成功させられるし、自分の性格なら盗塁する場面だ。盗塁しよう。」
このように、自分の性格や人間性に従うことで個性的な行動や判断が生まれることになります。
結果、それらがオリジナリティの源になるという訳です。
妥当性の論理を身につける方法
では、どうすればこの、妥当性の論理を身につけることが出来るのでしょうか。
興味深い例を挙げて説明していきます。
オリジナリティを育む教育法
オリジナリティのある子供はどのように育てられたのでしょう。
もし、オリジナリティを育む教育方法がわかれば、私達にも応用できるはずです。
オリジナリティと教育の関係、ポイントは以下です。
- 弟のほうがオリジナリティが強い
- 行いより人柄を褒める
- お手本の見つけ方を教える
順番に解説していきます。
弟のほうがオリジナリティが強い
兄弟のうち、オリジナリティを発揮しやすいのは弟の方です。
これは、兄弟間の競争の結果なのです。
幼い頃は、兄のほうが、体格や運動能力、知能が高いものです。そのため、弟は、兄に勝つために兄が行っていないことを行う傾向が強まるのです。
結果、ニッチな領域で才能を発揮し、オリジナリティのある子供が育つというわけです。
下の子のほうが、状況をよく見て、自分が目立つことのできる領域を見つけやすいと言えます。
まさに競争しない競争を行うことで、アイデンティティを確立しているのです。
ここから、学べることは、決して、弟になれというわけではありません 笑
ポイントは、
- 状況を把握し、目立てる場所を探す
です。
決して、王道だけが正義ではないのです、戦力的に自分が目立てる場所を探そうとすることが、オリジナリティを育むのです。
行いより人柄を褒める
下の子ではないからと落ち込む必要はありません。どちらかというと、どのようにしつけられたのか、褒められたのかのほうが、オリジナリティに与える影響は大きいです。
オリジナリティを育みたいなら、褒めるときは、
- 行いではなく人柄や性格を褒める
とよいです。
例えば、子供がテストで100点を取ったとします。
ここで、
- 「100点取れたのね、偉いわね」
- 「100点を取れるくらい、頑張って偉かったわね」
の2つだと、2つ目のほうが、オリジナリティを育む褒め方となります。
結果ではなく、その過程の努力や、人柄を褒めることで、子供も自分の内面に目を向けるようになるのです。
この教育法も同様に、私達に応用できます。
ここで重要なポイントは、
- 結果と内面を区別すること
です。
結果だけにとらわれず、過程での心の変化に目を向けてみましょう。
結果が思うように行かなくても、次に繋がる自分らしさを見つけることができます。
お手本の見つけ方を教える
子供は、成長すると、親がわからないような、専門性を身に着けだします。
そうすると、親では教えきれない内容が次々現れてきます。
オリジナリティを育むには、様々な人の考えに触れる必要があります。
自分で、お手本となる人を見つけることができる力を備えることが、将来のオリジナリティに繋がるのです。
具体的には、
- 親の考えだけではなく多くの思想や、本、メディアに触れさせる
ことです。
そして、興味を持ったものを共有し、なぜ興味惹かれたのか、子供の内面について話し合うことです。
ここでも、私達がオリジナリティを身につけるための教訓が得られます。
重要なポイントは、
- 多くの思想に触れる
- 興味惹かれるものの、どこに私は惹かれるのか考える
です。
何に興味があるのか、深く考えてみてください。
自己理解から、オリジナリティは生まれるのです。
まとめ【オリジナリティを生む思考法】
今回は、オリジナリティを生む思考法として、妥当性の論理を紹介しました。
妥当性の論理についての要点は以下、
- 自分ならどうするかに着目した思考
- 自分の性格、人間性に基づくためオリジナリティが上がる
また、この妥当性の論理を身につける方法として以下を紹介しました。
- 状況を把握して、活躍できる場所を探す
- 結果ではなく、自分の内面に目を向けてみる
- 興味が惹かれるものの何が魅力的か考えてみる
いづれも、自分ならどうするか、という考えを持ちながら試してみてください。
トモ的解釈【思考のバランス】
さて、ここからは、トモ的解釈です。
主張したい点は以下です。
- 妥当性の論理、結果の論理をバランス良く使いこなそう
詳しく説明します。
結果の論理にも使い所がある
今回は、オリジナリティのあるアイデアを思いつく思考法として、妥当性の論理を紹介しました。
妥当性の論理は、問題に取り組む際、自分の性格、人柄ならどうするだろうか?という視点を持つことが重要でした。
対称的に、結果の論理という思考法も軽く紹介しました。これは、ベストな選択は何かにフォーカスした思考法でしたね。
今回の解説では、オリジナリティを生むことにフォーカスしたため、妥当性の論理の有用性を主張しました。
しかし、結果の論理にも当然使いどころがあるはずなんです。
例えば、
- グループの一員として行動する
ときを考えてみてください。
個々人が、妥当性の論理に従えば、統率が取れなくなるでしょう。
一方で、結果の論理に従い、グループのゴールを最善に考えれば、大きなプロジェクトを成功させることが出来るでしょう。
このように、結果の論理にも使いどころがあります。
一つの思考法に囚われない
ここからトモ的に感じたことは以下です。
- 一つの思考法に囚われてはいけない
妥当性の論理だけを使えば良いわけでもないし、結果の論理に固執する必要もないのです。
もっと言えば、ある決断をするのにどちらか一方の論理だけを使うことなんてないんじゃないでしょうか?
実際の問題に対しては、
- 組織としての最善も考えつつ、自分の個性も活かせる選択をしたい
このように、考えるんじゃないでしょうか。
何事も、やり過ぎは厳禁です。現実の問題は、一つの思考で解決するほど単純ではないのです。
自分の決断を振り返る
では、私たちはどのように思考すれば良いのでしょう。
2つの思考のバランスを調整し、個性的であり、最善でもある策を練ることはできるのでしょうか?
以下は、私が考えた、自分の思考を分析する方法です。
- はじめに、問題に対して自分のなりの答えを出しておく
- 問題に対して、もし100% 結果の論理で考えればどのような判断をするだろう
- 問題に対して、もし100% 妥当性の論理で考えればどのような判断をするだろう
- 改めて、はじめの答えは結果の論理、妥当性の論理がそれぞれどれくらいの割合だろう
これを行うことで、自分の思考の偏りがわかるようになります。
ポイントは、
- 自分の決断、思考について、妥当性の論理、結果の論理の割合を考える
ことです。
ぜひ、試してみてください。
今回は、以上です。